3 産業革命

1 イギリス産業革命の原因

 フランス革命より以前に、イギリスでは「道具から機械へ」という技術革新がおこり、それにともなって産業・経済・社会上の大変革がおこった。これが産業革命である。

 産業革命は、18世紀後半に、まずイギリスで始まった。産業革命がまずイギリスでおこった原因(背景)としては次のようなことがあげられる。

 まず、17世紀以後のオランダ・フランスとの植民地争いに勝利して、世界の海上権を握り、広大な海外市場を獲得するとともに、植民地貿易によって莫大な富を蓄積していたこと。 また国内でも毛織物工業を中心にマニュファクチュアが発達し、大量の資本が蓄積されていたこと。

第2に、農業革命と第2次囲い込み(エンクロージャー)によって豊富な労働力が創出されていたことがあげられる。

 18世紀のイギリスでは、都市人口の増大や戦争の影響によって穀物価格が騰貴すると、大地主は営利を目的として小作地や共同地を囲い込み(第2次囲い込み)、 資本家がこれを借り、農業労働者を使用して資本主義的な大農経営を行うようになった。(農業革命)。

 16世紀の第1次囲い込みが牧羊を目的とする非合法の囲い込みであったのに対し、 第2次囲い込みは、穀物生産を目的とし、議会の承認を得て大規模に行われた。このため、多くの農民が土地を失い、彼らは農業労働者として資本家に使用され、また職を求めて都市に流入して賃金労働者となった。

 さらに、ニュートン以来、科学や技術が発達し、これを工業技術に応用する条件が整っていたこと。鉄と石炭が豊富で、しかも近い場所に産出したこと(運輸機関が発達してない段階では重要な条件であった)。 ピューリタン革命以後、国内ではほとんど戦争がなく、市民革命をいち早く経過して産業規制がほとんど無くなっていたことなど政治的な条件にも恵まれていたことなどをあげることが出来る。




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