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建築関連用語の解説 |
'99/11/05 更新 '99/09/01 作成 |
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建築関連用語 | 用語の解説 | 解説の図 | TAB 記号 |
エクステリア | 本来は単に外側という意味だが、インテリア(室内)の装飾に対して住宅外回り製品、屋外設備などをいう。厳密にはエクステリア製品というべきだろうが、単にエクステリアで通っている。 製品は多岐にわたるが大別するとウォールエクステリアとガーデンエクステリアの二つに包含される。ウォールエクステリアとは家の外壁に付帯する製品群をいい、バルコニー・テラス・手すり・サンルーム・風除室・太陽熱温水器などがそれである。 一方ガーデンエクステリアとは、上記以外の製品群を一括した通称で、門扉・フェンス・カーポート・ガレージ・物置・自転車置場・化粧ブロック・造園資材・温室などが含まれる。 | 030-a3 | |
インテリア | 住宅の居住空間を構成する家具、カーペット、カーテン、壁装材料、証明器具、インテリアアクセサリー等を総称したものをいう。尚、トータルインテリアとは、住空間の機能、美観等に配慮し、インテリアを組み合わせ、かつ調和させることをいう。<社団法人インテリア産業協会定款第5条”用語の定義”より> | 030-a2 | |
ゼネコン | ゼネラルコントラクター(general contractor)の略で、総合請負業者のこと。 | 030-b8 | |
請負(うけおい) contract |
当事者の一方が、ある仕事を完成すること約し、相手方がその仕事の結果に対してこれに報酬を与えることを約束することによって効力を生ずる契約。因みに建築でいう総合請負とは、全建築工事を一つの施工業者に請負わせる方式で、施工者は材料、労力、機械力などすべてを調達して、各部門別の全工事を実施する。但し通例として設備工事のみは除外することが多い。 | 030-b9 | |
ジョイントベンチャー jyoint venture |
大型建築工事など、一企業では資金力、技術力、労働力調達が困難な場合に複数の企業が共同で事業を行うこと。「共同企業体」と訳されているが、要は共同請負のこと。 | 030-c0 | |
クレーム glaim |
本来の意味は「当然の権利として要求する」、「損害賠償を要求する」であるが、これから転じて、売ったものに何らかの不具合があって、客や使用者から出てくる苦情あるいは手直し要求などをいう。故障などのトラブルと混同されているが本来的意味からすればクレームの原因になったのが故障という不具合である。 | 030-c1 | |
納まり | 建築を構成する部材の相互の取合い、及び居姿などの総合的出来栄えをいう。 | 030-01 | |
けんどん | 開口高さより大きいガラス或いはパネル等をはめ込むにあたって先ず上部の溝に送り込み、継ぎに下部の溝に所定深さにのみ込むまで戻すこと。 | 030-02 | |
やり返し | 開口幅より大きいガラス或いはパネル等をはめ込むにあたって先ず左右いずれかの溝に送り込み、次に反対側の溝に所定の深さにのみ込むまで戻すこと。 | 030-03 | |
開き勝手 hand of doors hand |
開きドアいは扉の付属金物(丁番、錠など)との相互の位置付けで勝手を定義し、扉の開く側から見て回転部品(丁番など)が左右いずれに取付けられているかにより右勝手、左勝手と称する。 | 030-04 | |
右勝手 right-hand |
扉の開く側から見て回転部品(丁番など)が右に位置づけられたものをいう。両開きの場合は初めに開く扉の回転部品が、扉の開く側から見て右に位置づけられてものをいう。 | 030-05 | |
左勝手 left-hand |
扉の開く側から見て回転部品(丁番など)が左に位置づけられたものをいう。両開きの場合は初めに開く扉の回転部品が、扉の開く側から見て左に位置づけられたものをいう。 | 030-06 | |
まぐさ lintel |
窓、出入口などの壁面開口部の上に水平材をかけて上部の壁を支える場合に、この水平材のことをまぐさという。住宅用アルミサッシ、ドアの上枠の取付下地材になる。 | 030-07 | |
窓台 window sill |
窓、出入口などの壁面開口部を構成する下部に位置する水平材で、住宅用アルミサッシの下枠の取付下地材になる。 | 030-08 | |
見込み depth |
部材、製品等の奥行部分又はその寸法。 | 030-09 | |
見付け face face measure |
部材の正面又はその幅寸法をいう。見込みに対する語。 | 030-10 | |
見えがかり | 構造部分の露出している場所または部分。 | 030-11 | |
見えがくれ | 構造部分で外から見えない場所または部分。 | 030-12 | |
煙返し | 隙間を隠し、防犯を目的とした召合せかまちに一体化された噛み合い部分で主体部分からヒレ状に突出した部分をいう。 | 030-13 | |
水返し | 水の侵入を防ぐために設けた縁。サッシ、ドアの下枠に設けることが多い。 | 030-14 | |
立ち上がり rise | 材が水平面、または斜面から折れ曲がって鉛直に上がってゆくこと。あるいはその垂直部分、またはその部分の寸法。雨仕舞などに関していわれることが多い。 | 030-15 | |
召合せ | 両開きドアにおいては中央の出合い、引違いサッシなどにおいては中央の重なり合うところをいう。<「召合せかまち」参照> | 030-16 | |
のみ込み | 二材を組み合わせる時、取り付ける材が相手の材に差込まれて見えなくなる部分。 | 030-17 | |
小口(こぐち) | 部材の材軸方向と直角又は斜めに切断した端面をいう。 | 030-18 | |
合じゃくり shiplap |
部材の接合方法の一種。おのおの半分ずつ切り欠きし接合する方法。 | 030-19 | |
切り詰め | 寸法の大きな部材を所定の大きさ、形に再加工すること。 | 030-20 | |
たて通し | 横材をたて材の間に入れて支えること。 | 030-21 | |
横通し | たて材を横材の間に入れて支えること。 | 030-22 | |
真壁納まり | 木造建築の工法の一つで壁を柱と柱の間に納め、柱が外面に現れる構造の建具との取合いをいう。 | 030-23 | |
大壁納まり | 木造建築の工法の一つで柱が壁又は板張りなどで内部においても外側においても見えない構造の場合の建具との取合いをいう。 | 030-24 | |
サイディング納まり | 外装にサイディングボードを用いた時の建具との取合いをいい、これに適した建具として見切りが容易な半外付けサッシがある。 | 030-25 | |
ちり(散) | 二つの平面間の差を表す総称又はその場所をいう。 | 030-26 | |
ぞろ flush even |
二個の部材面の接する部分の表面が段違いなく一平面にそろうこと。 | 030-27 | |
引き残し | 障子や引き戸をいっぱいに開いた場合、逆に閉じる場合のことや、手をはさまないことを考慮して引手や把手などを相手の障子や戸袋からはみ出させること、又はその部位をいう。 | 030-28 | |
うわば(上端) upper bed |
物の上面をいう。てんば(天端)ともいう。 | 030-29 | |
したば(下端) under bed soffit |
材の下側面をいう。 | 030-30 | |
雨仕舞(あまじまい) | 雨水が建物の中に浸入するのを防ぐこと、又はその方法。雨仕舞を良くするためにサッシなどでは、気密材の使い方に工夫をこらしたり、枠と障子を等気圧構造にしたりして対処している。 | 030-31 | |
腰壁 | 窓台または膳板から下方の床までの間の側壁。建物でいう「腰」とは、地面、床面に近い下方の部分壁のことである。 | 030-32 | |
開口部 opening opening space |
広義では壁や屋根、床などに開けられた口(くち)又はその部分の総称で、選択的に何かを通過させ、又は遮断・遮へいを意図するもの。狭義にはサッシ・ドアなどを取付けるため躯体の壁面に開けられた、外のり寸法より大き目の口(くち)をいう。 | 030-33 | |
吊元(つりもと) hinge-side |
開きドア、開き門扉などの丁番又はひじつぼ金物を取付ける側をいう。因みに錠の付いている側、回転軸から最も離れた側を「手先(てさき)」という。但し折り戸では両吊元の扉ができ、折り戸のことを吊元開きドア、吊元開き門扉というのはこのためである。 | 030-34 | |
むく(起)り camber |
上方に凸状に湾曲すること。「そ(反)り」に対する言葉で、たとえば住宅用アルミサッシを取付ける際、まぐさに対しむくりをつけて垂れ下がりを防止することがある。 | 030-35 | |
そ(反)り warping |
(1) 上方に凹状に湾曲した曲線意匠。 (2) 板類、形状などにおいてその面が元来、平面であるべきものが湾曲していること。アルミニウム合金形材では「曲がり」と「平らさ」の許容差で管理している。 |
030-36 | |
たわ(撓)み deflection |
構造物が荷重を受けたとき、構造物は変形し、その任意点はそれぞれある量だけ、元の位置から移動するが、この移動又は移動量を撓みまたは変位という。 | 030-37 | |
ねじ(捩)れ torsion |
アルミニウム合金形材や形鋼などの弾性部材が、その中心軸を軸とする偶力を受ける際に現れる変形。押出形材では「ねじれの許容差」で品質管理をしている。 | 030-38 | |
隅(すみ) corner |
囲まれた区域のかど、つまり隅角部のこと。 | 030-39 | |
出隅(ですみ) external ontside angle |
二つの壁、板などが出会うところの稜角。入隅に対する語。 | 030-40 | |
入隅(いりすみ) reentrant angle |
壁、板などがある角度をもって出会うところの内方の隅。出隅に対する語。 | 030-41 | |
つら(面) surface |
物の表面のこと。 | 030-42 | |
つらいち(面一) flush |
相接する二材の表面が平らにそろっていること。ぞろともいう。 | 030-43 | |
抱(だ)き jamb reveal side face |
窓・ドアなどの左右の側壁面、又はその部分の見込み寸法、またそこに用いられる材をいう。窓、出入口などの両側に取付ける石を抱石といい、レンガ造の場合これを用い開口部を装飾することがある。英語のjambはこの抱きを一般的に指す語であり、revealは、そのうち特にドアを境として外壁側の部分を指す語である。 | 030-44 | |
面(めん) surface(1) chamfer(2) |
(1) 表面。 (2) 部材断面の隅角部に加工した部分の表面。 |
030-45 | |
面取り(めんとり) chamfering |
面(めん)を作ること。 | 030-46 | |
めんうち(面内) | 部材の接合において相手の部材の見込み寸法よりも、片方の部材のそれを小さくした状態をいう。 例えば曲げ加工されたスチールドアのたて枠に、ステンレスのくつずりを接合するとき、たて枠の出隅アールを避けてすっきり納めるため、くつずりの見込み寸法を小さくしている。「面」参照 | 030-47 | |
公差 tolerance (dimensional tolerance) | 規定された最大値と規定された最小値との差。狭義では寸法公差の意に用いられ最大許容寸法と最小許容寸法との差をいう。 | 030-48 | |
寸法許容差 tolerance |
許容限界寸法(形体の実寸法が、その間におさまるように定められた寸法の限界を表す大小二つの寸法、すなわち最大許容寸法と最小許容寸法)から、その基準寸法(寸法の許容限界基本となる寸法)を引いた値。 | 030-49 | |
有効開口 | 開きドアや引き戸などで、人の出入り、物の搬入のために完全な効率を与える開口面積。下図で有効開口はW×HでなくWe×Heであるが、これは扉が180°開きの場合で、90°開きの場合はそれより狭くWe'×Heとなる。 | 030-50 | |
内のり(法) inside dimension |
柱間、窓、出入口などの内側の距離、あるいは敷居上端より鴨居下端までの距離のように一方の内側から他方の内側までの寸法につていう。 | 030-51 | |
外のり(法) outside dimension |
一方の外側から他方の外側までの寸法についていう。 | 030-52 | |
あそ(遊)び | 機械の部分とがぴったりと結合されておらず、その間に或る程度動きうる余裕のあることをいうが、これから転じて部材と部材、あるいは部材と補助部材・部品との嵌合がやりにくい場合、「あそびがない」とか「あそびが少ない」ということがる。 | 030-53 | |
てれこ | 施工の用語で、反対の意。 | 030-54 | |
敷居(しきい) sill |
和風建築開口部の下辺の横材で、通常はこの上にレールを設けるか溝をほり、戸・障子を引いて開閉するのに役立てる。 | 030-55 | |
鴨居(かもい) | 和風建築開口部で、内法高さの位置にある横木で、これに溝をつけて戸や障子を建込む用にあてる。開口部に続く壁面に鴨居に合わせて取付ける化粧材を「付け鴨居」という。尚、金属製の引違いサッシや引き戸の上枠は鴨居的部材ではあるが、鴨居とはいわない。敷居についても同用である。 | 030-56 | |
一筋(ひとすじ) | ただ一本の溝(みぞ)を持つ敷居・鴨居(かもい)を総称して一筋という。厳密には一筋敷居、一筋鴨居であり雨戸の敷居および鴨居に用いられる。尚、一筋敷居は縁框(えんかまち)の上端に雨戸用の一筋の溝がついていることから一筋かまちとも呼ばれることがある。 | 030-57 | |
七分溝(しちぶみぞ) | 一筋の溝幅が7分(21〜22mm)のもの。尚、溝の深さは一筋鴨居では雨戸をけんどんで建込むため5分位が多い。 | 030-58 | |
どぶ溝 | 一筋の溝幅が1寸〜1寸1分(30〜33mm)のもの。溝の深さについては七分溝と同じ。尚、雨戸枠一体式サッシの雨戸上下枠についても七分溝タイプとどぶ溝タイプのものがあり、下枠どぶ溝タイプには中央にレール(注:木の敷居に取付けた甲丸レールに相当)が一体になったものもある。 | 030-59 | |
段窓(だんそう) | 上下方向に窓が無目などを介して複数個連続している状態又はその窓群。 | 030-60 | |
連窓(れんそう) | 左右方向に窓が方立などを介して複数個連続している状態又はその窓群。 | 030-61 | |
連段窓(れんだんそう) | 連窓と段窓の組み合わさった状態またはその窓群で、右図の場合は2連2段の連段窓。 | 030-62 | |
アルコープ alcove |
もともとは壁を少しくぼませて作った小部屋ないしは小空間のことを指すが、右図のようにバルコニー、手すりなどで突出した空間部分をいう。 | 030-63 | |
かかりしろ egg cover |
建具のガラス溝にガラス又は板などをはめこんだ場合ののみ込み寸法。 | 030-64 | |
面(めん)クリアランス front clearance |
建具のガラス溝にガラス又は板などをはめこんだ場合、ガラス又は板の表面と、ガラス溝のガラス溝幅を構成する側壁との隙間寸法。 | 030-65 | |
エッジクリアランス edge clearance |
建具のガラス溝にガラス又は板などをはめこんだ場合、ガラス又は板の端面と、ガラス溝の底面との隙間寸法。 | 030-66 | |
仕口(しぐち) connection |
もともとは木工事の用語で、木材を長さの方向に継ぎ合わせる場合を継手(つぎて)というのに対し、互に交叉(直角または傾斜)して継ぎ合わす場合を仕口と呼んでいる。一般には材軸が一致していない(例えば直交)2部材の接合部をいう。 | 030-67 | |
持出し(もちだし) | 出し梁や垂木などのように、一般には支点より外側に突出した部分、又は突出すること。また壁面の額縁が邪魔になって扉・窓の開閉が十分にできない場合、丁番の羽根を壁面から突出させ、その開閉を支障なくするため出幅の広い羽根を持つ丁番を使うが、これを持出し丁番と呼ぶ。 | 030-68 | |
ピッチ pitch |
同じ形のものが等間隔に並んでいる場合、一般にその間隔をピッチという。歯車の歯の間隔、ねじ山相互の間隔、コイル状ばねの線間隔、リベット相互間の間隔、アンカー相互間の間隔などを表わすのに用いる。 | 030-69 | |
目地(めじ) joint |
元来は石や煉瓦を積むときの継目を指したものであるが、現在ではあらゆる建築部材の接合端に生ずる線状の部分のこと。又同一部材において、一面を区画するように施された筋のこと。 | 030-70 | |
化粧目地 tooled joint pointed joint |
石、煉瓦、コンクリートブロック、タイルなどの組積(そせき)または貼付け後ていねいに仕上た目地で、図のような種類がある。
化粧目地と種類 平目地 込目地 覆輪目地 出目地 引込目地 出目地 斜目地 小みぞ目地 斜目地 小みぞ目地 |
030-71 | |
眠り目地 closed joint |
れんが、石などを密着させたときの目地、盲(めくら)目地ともいう。 | 030-72 | |
地窓(じまど) | 部屋の低い位置に設けられた窓をいう。この「地」は下方の意で、茶室、床の間などに見受けられる。 | 030-73 | |
高窓(たかまど) | 本来は目の高さより高い位置にある窓の意で、部屋の奥まで採光できる有利さがあるが、これとは必ずしも関係なく住宅用アルミサッシでは呼称高さ3尺前後の引違いサッシを高窓と呼称している場合がある。 | 030-74 | |
ひじ(肘)掛窓 | 本来は肘を掛けうる程度の窓の意で、窓の膳板などが床の上端から35cm程度の所にある窓をいうが、これとは必ずしも関係なく住宅用アルミサッシでは、呼称高さ4尺、4尺5寸程度の引違いサッシをひじ掛窓と呼称している場合がある。 | 030-75 | |
無双(むそう)窓 | 窓にたて板をその板幅と同じ隙間をあけて取付け、その内側にこれと同様な引き障子を一本溝に建込んだもの。障子を引くことによって、たて板間の隙間で全開、全閉することができる。 | 030-76 | |
テラスサッシ doorheight window patio door |
本来の意味は住宅のホールや食堂や居間などから直接テラスに出られる所に取付く引き戸サイズの窓で、掃き出し窓或いはテラス戸ともいわれる。一般にはサッシの下枠上端が床面とぞろで、人が出入りできる内法高さを持つ引違いサッシを指す。 | 030-77 | |
テーパ taper |
一般にはこう配、傾斜のこと。但し、JIS Z8114(製図用語)ではテーパとこう配を区別して次のように定義している。 (テーパ)投影図又は断面図における相交わる2直線間の相対的な広がり度合い。右上図は円錐面の例。 (こう配)投影図又は断面図における直線の、ある基準線に対する傾きの度合い。英訳はslope。 | 030-78 | |
メタルタッチ | 金属部材どうしの接合で、中間にシーリング材等がなく面と面、面と小口が直接接触している状態をいう。接合部位によっては雨仕舞が悪かったり、異種金属の場合は接触腐食の原因にもなる。 | 030-79 | |
スパン span |
はり(梁)、アーチなどの支点(支柱)間の距離。 | 030-80 | |
押え(おさえ) | (1)
基準にする意で、施工などの寸法の表現に用いる。押え寸法。 (2) 被ふくする意味で、例えばモルタル押え。 (3) 入念に仕上る意で、例えばこてで押さえるなどという。 |
030-81 | |
戸袋(とぶくろ) | あけた雨戸などを格納しておくため、縁側などの敷居の端に設けた造作物。「妻板」参照 | 030-82 | |
欄間(らんま) transom |
(1)
天井と鴨居(かもい)またはなげし(長押)おの間に設けた開口部で通風・換気のためであるが、室の装飾にもなる。障子欄間と板欄間があり、おもに前者は縁側に面した壁、後者は間仕切壁に設ける。 (2) 窓や出入口の上の明り採り部分。 |
030-83 | |
かぶ(被)り covering cover |
本来の意味は、ある材料で他物の表面を覆っていること、またはその材料の被覆厚さをいうが、ドアの枠と扉の重なりあった部位、またはこれに類した部位を、一方が覆っていることからかぶりということがある。 | 030-84 | |
地袋(じぶくろ) | 遠い棚の下などに、地板に接して設けた小さい袋戸棚。市販の出窓で地袋付きのものがある。因みに上部に設けた袋戸棚を天袋(てんぶくろ)という。 | 030-85 | |
ソリッド材 extruded solid shape |
アルミニウム合金などの押出形材で、その断面形状に中空部のないものをいう。 | 030-86 | |
メッシュ mesh |
本来は、ふるい目の大きさを示す尺度であって、25.4mm(1インチ)間にある目の数で示す。網戸の防虫網で例えば16メッシュというのは1インチ間を縦、横とも16当分し、1インチ平方内に256(16×16)の目があるものをいう。 | 030-87 | |
ノックダウン knock-down |
幾つかの部材・部品に分解しセットで出荷され、現場または購入先で組立てられて完成品となる形態をいう。完成品にくらべて運搬が楽で場所もとらず、住宅用建材規格商品の大半がノックダウンで販売されている。 | 030-88 | |
ファサード facade(佛) front |
一般には建物の正面で主入口のある立面をいうが、外観として重要な面であれば側面または背面をもファサードと呼ぶことがある。 | 030-89 | |
ストアフロント store-front |
主として店舗のファサード、すなわち”店舗のおもてまわり”ということで、これを構成する材料がストアフロント材であるが、通常ストアフロント材といえばガラス枠、ドア、引き戸を指す。素材としてアルミニウム、ステンレスが多い。 | 030-90 | |
モデュール module |
JIS A0002では「(建築の)構成材のサイズを定めるための寸法の組織」と定義されている。要するに基準寸法であり、寸法調整のため特に選ばれた寸法単位である。従来の日本建築における三尺、一間(いっけん)もモデュールの一例である。 一つの建築工業近代化のための手法であり、建築のあらゆる部分を一定の大きさの倍数関係に整えようとするときの、基準になる寸法である。また出来上がった建築が使いやすいように人間の生活動作に必要な一定基準をつくり、これを建築材料の工業生産に利用する方法をモデュラー・コーディネーションまたはモデュール割りという。 | 030-91 | |
モデュール呼び寸法 nominal dimension |
構成材のサイズをモデュールによって規定する面、すなわち構成材の基準面間の寸法をいう。基準面は通常右図の如く蝶ネクタイ風のマークで表示する。 | 030-92 | |
トラス truss pin joint frame |
部材相互の接合点、すなわち節点がピン(上下、左右の方向の力に対しては抵抗し動かないが、回転モーメントに対しては無抵抗な支点または節点の状態)で、各部材が右図のように三角形状に組まれた骨組。木造の小屋組(屋根を支える骨組構造)はトラス構造といえる。因みに小屋組(こやぐみ)を英語でroof trussという。 | 030-93 | |
ラーメン Rahmen(独) rigid frame |
部材相互の接合点、すなわち節点が剛接合(接合された部材相互間の角度が外力を受けても変化しないようにした接合)されており、力がそのまま伝達されていくような構造骨組をいう。鉄骨ならびに鉄筋コンクリート造などはラーメンを作りやすいが、木造は柱と梁で枠組みされても節点は角度の変るピン接合になりやすく、ラーメンを作りにくい。 | 030-94 | |
陸(ろく、りく) flat level |
面または線画ゆがみなく正しいこと。また水平であること。ゆがんだり平坦でないことを不陸(ふりく、又はふろく)という。 | 030-95 | |
隠し框(かくしかまち) | 枠ののみ込みを大きくして、障子を閉じた時に主として内観で戸先かまちや上下かまちが隠れて見えなくなるものをいう。また片引き戸などで、かまちの片面または両面が柱や壁などで見えなくなるものをいう場合もある。 | 030-96 | |
糸面(いとめん) | 柱などの陵角の面の小さいもの。<「面」参照> | 030-97 | |
分一(ぶいち) | 何分の一という縮尺の意味。図面に記入寸法のない場合、計測してその値を求めることを「分一を当る」という。 | 030-98 | |
建(て)方(たてかた) erection |
現場における構成材の組立をいう(JIS A 0002)。一般的な意味での組立と、位置的関係を確定するような組立を区別するときは、後者は建方といわれている。一般に木造の場合は、土台・柱・梁・小屋組を組上げて、練上げまでの作業をいい、鉄骨造の場合は仮ボルト締め、歪み直しまでをいう。 | 030-99 | |
目違い(めちがい) unevenness |
縦目の部材表面に表われた、一直線になっていないもの、又は2材を縦合わせたときその面が同一平面とならず、二つの面で食違いを生ずること、及びその形状。 | 030-a0 | |
基準階 standard floor typical floor |
基準となる平面を持つ階。高層建築で最も多く繰返される代表的な平面を持つ階のこと。 | 030-a1 | |
防災システム | 広義には火災、津波、高潮、出水による災害を防ぐ為、防災地域を設定し、建築物を不燃化したり、津波等に対しては盛土、堤防を作ること等を体系化したもの。狭義には建築物の火災による災害を防ぐ為、防火戸、防火壁、消火設備、排煙設備等を効果的に配置するように体系化したもの。 | 030-a4 | |
防煙垂れ壁 | 天井面から下方に突出した煙の流動を妨げる効力のあるもので、不燃材料で造り、又はおおわれた障壁で、建築基準法関係法令によると、特殊建築物では500u毎に天井面から50cm、地下街では300u毎に天井面から80cm下方に突出した障壁と規定されている。 | 030-a50 | |
水切り water drip |
窓台やコンクリートの庇など壁から突出して雨にさらされる部分の下面で、その先端近くに付ける小さい溝、あるいはL字形の部分。雨水が下面を伝わって壁面に達し浸水や汚れの原因となるのを防ぐ。 | 030-a6 | |
カーテンボックス curtain box |
カーテンを取付ける場合にカーテンレールやカーテン上部のたるみを隠すために、窓などの開口部と室内天井との間に設ける細長い箱状のもの。 | 030-a7 | |
ブラインドボックス blind box |
ベネシャンブラインド(Venetian blind)を巻上げて納める箱兼支持材で、窓などの開口部と室内天井との間に取りつけられる。 | 030-a8 | |
金属製雨戸 AMADO for Windows and Doors |
本来、”雨戸”とは家屋の開口部の外側に建てる和風の板戸で雨が掛かる場所の戸と解釈されている。普通の型式は戸袋に納めたいた戸を1枚ずつ繰出し、一筋敷居、一筋鴨居の間を送って開口部を覆ってしまう。戸締まりには後尾の1枚にそなえた落し猿(上錠)などを用いる。 この板戸の(雨戸本来)が金属製のものを一般には金属製雨戸と呼んでいる。尚、JIS A4713では金属製雨戸を、雨戸本体、雨戸枠(一筋及び雨戸たて枠、見切縁を含みいずれも金属製)及び戸袋(戸皿形と戸箱形の2タイプ)を含めた総称で規定している。 | 030-a9 | |
ガラリ雨戸 | 雨戸本体の前面または一部をガラリ形式にした雨戸で、雨戸を閉めた状態でも通風、換気機能がある。羽根板の固定式のものが多い。 | 030-b0 | |
断熱雨戸 thermal insulated AMADO |
普通の金属製雨戸は面板が一枚であるのに対し、両面フラッシュ構造で中空部に樹脂発泡材などを充填して、断熱性能のみならず強度、遮音性能も向上させた雨戸。 | 030-b1 | |
単体雨戸 unit-AMADO |
一般には雨戸枠一体式サッシ用雨戸に対し、木製あるいはアルミ製一筋用の金属製雨戸本体をいう。雨戸枠一体式サッシにくらべ開口高さ或る呼称寸法に対しても不統一なため、これに追従すべく上下かまちを夫々上下にずらせて高さ調整が12〜25mm程度できるようになっていることが特徴である。七分溝用、どぶ溝用、甲丸レール用などのタイプがある。 | 030-b2 | |
アコーディオン式雨戸 slide-folding AMADO |
横引きアコーディオン式の折りたたみ雨戸である。折りたたみ機構として伸縮リンクやシャッタースラットのインターロック方式などがあり、特長として戸袋スペースが小さくてすむ、開閉が楽であるなどがあげられる。 | 030-b3 | |
観音開き雨戸 (かんのんびらきあまど) swing AMADO swing-folding AMADO |
観音開きとは真中から左右に開く開き戸のことで、ここでいう雨戸は開き雨戸および折りたたみ開き雨戸を指す。パネル部はガラリタイプが主流で、通風が可能になっている。ヨーロピアン調のファサードには特に窓用として使われることが多い。 4枚建両開きタイプの構造は、雨戸本体が丁番で連結され、雨戸本体の一端は上下枠の両端に取付けられたガイドテーブルに支軸され、他端は上下枠を摺動する。雨戸どうしは丁番により折りたたまれ、ガイドテーブルより180°まで開くことができる。 | 030-b4 | |
窓シャッター shutter for windows and doors rolladen(独) |
巻上げシャッター式の雨戸で、通常の横引き雨戸はサイドに戸袋スペースを必要とするが、ひさしを兼用したケース内に収納されるため戸袋スペースが不要である。横引き雨戸は戸袋から引き出したり収納するのに手間がかかるが、窓シャッターは開閉が比較的楽に行えるのが特長である。 従来は密閉式が主流であったが、スラットのインターロック(つなぎ合わせ)部にスリットを設けたり、スラットどおしを連結金具で連接し、閉鎖時でも随時すだれ状にして通風、採光を可能にしたタイプのものもある。 | 030-b5 | |
PVC polyvinyl chloride |
ポリ塩化ビニルのこと。すなわち塩化ビニルを主体とする重合体(polymer)の総称で、塩化ビニル樹脂ともいう。俗称「塩ビ」。 | 030-b6 | |
テラゾ terrazzo(伊) |
白色セメントに各種の色大理石粒を混ぜ、とぎだし(研出)仕上げ(硬化初期に砥石で研磨してみがき出した仕上げ。人造研出し、人研ぎともいう)としたもの。現場塗りと工場製のブロックがあり、壁・床等に用いる。 | 030-b7 | |
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参考:「表現と用語の統一に関する指針」改訂版(社)日本サッシ協会 |