オカリナ作りに挑戦

  

 

    20年ぐらい前に、一度オカリナが作ってみたくなって、作りかけたことがあったのですが、
  うまく出来なくて、忙しさもあってそのまま忘れていました。
   退職して時間が出来て、ふと思い出しました。炭焼きで出来た炭を使って、焼いてみることを
  思いつきました。多くの方のHPを参考にしながら、自己流で挑戦してみました。
   はじめは、備前焼の土を使ってみましたが、値段が高いので、今は半磁器粘土でやっています。

     自己流の製作過程を紹介します

 右の写真は、私がオカリナ作りに使っている道具で、すべて手作りです。

穴を開けるためのパイプは、傘の骨や、いろんな太さの植木鉢に使う支柱で作っています。

簡単なターンテーブルも作りましたが、あると非常に便利です。

その他には、濡れ雑巾と霧吹き程度で大丈夫です。

No1                          よく練った粘土をまるめて、半日ぐらいねかせておきます。

No2                         丸めた粘土を、好きな形に整形します。持ってみて、持ちやすい指の位置に印を付けておきます。

No3                          No2を釣り用のテグスで半分にわります。

No4                          全体がほぼ同じ厚さになるように、中をくり抜きます。薄すぎると変形して、後の細工がしにくくなります。

No5                         歌口を作る位置に印を付けておいて、風道用のヘラを差し込みます。

No6                         歌口を作る位置の印のところへ仮の穴をあけます。

No7                         竹べらを使って、歌口の整形をします。空気の吹き出し口の上下がきちんとそろうように、風道用のヘラに印が付けてあります。

No8                         歌口が完成したら、音階用の穴を開けて、裏のバリを取って、整形しておきます。         

No9                         貼り合わせる部分に、爪楊枝で作った道具で傷を付け、ドベを塗ります。

No10                        両側を貼り合わせ、継ぎ目をきれいに整形します。

No11
 貼り合わせた後、粘土がすこし乾くのを待って、風道用のヘラを静かに抜き取ります。
 軽く吹いてみて、最高音と最低音が出るように歌口を調整します。
 この時点でうまく鳴らないときは、はじめからやり直します。
 乾燥すれば、多少音が出やすくなるようですが、あまり期待はできません。

* ある程度乾燥してから、自分の耳をたよりに音程の調整をしています。
* 高すぎるのを調整するのは難しいので、作る段階ではやや小さめの穴を開けておきます。


  七輪で焼き物が出来るというHPを見ましたので、挑戦してみました

1回目は、急に暖めすぎて、割れてしまったりひび割れが出来たりしたので、最初は鉄板を挟んで遠火でゆっくり温度を上げるようにしました。

上から七輪を被せ、はじめは空気の入り口を閉めておき、30分ぐらいかけて、少しずつ開いていきます。

十分乾燥したら、直接笛を置き、周囲にも炭をたっぷりつぎ足して、上から七輪を被せます。はじめは空気穴を閉じておき、少しずつ開いて、20分ぐらいで全開にします。

どれくらいまで温度が上がるのか分からなかったので、ドライヤーで少し風を吹き込んで焼いてみたら、素焼きを通り越して、粘土が溶けて変形した部分もありましたので、次からは、強制的に風を送るのはやめて、自然に任せておいたら、適当な素焼きの状態に出来上がりました。

* 真っ赤に焼けた状態の時に上の七輪を取って、急に冷たい風に当てたらひび割れが入って
  しまいましたので、自然に火が消えて冷えるまでそのままにしておいたら、ひび割れも出来ず
  うまくいきました。
* 小さいものは、2〜3個一緒に焼いています
                              

* なんとか13音出るようになりましたが、まだまだ「オカリナもどき」といったところです。
* 調子は出たとこ勝負で、なかなかねらった調子(F管、G管)のものは出来ません。
   そこで、はじめの粘土の重量、くり抜いた粘土の重量、生の状態の調子(何管か)、焼き上
   げ たときの調子を記録して、20個作ってみました。

  
その結果、
   生の状態から、焼き上げた状態では、ほぼ1音(音階)高くなりますので、
   F管では、生の状態でD#に、G管では、生の状態でFに調整しておけばよさそうです。
   F管は、最初の粘土の量を350g、くり抜く粘土の量を90〜95gくらいに、
   G管では、最初の粘土の量を290g、くり抜く粘土の量を70gくらいで良さそうですが、
   粘土の種類によって変わってくると思います。

* 全体の大きさと歌口の大きさの関係や、高音や低音の出方と歌口の関係、吹く強さと音程
  の安定性や音色など少しずつ分かりかけてきましたが、まだまだです。近くに、教えていただ
  ける方がいてくれたらいいのになと思っています。
* まだ50個ほど作っただけですので、今から気に入ったのが出来るわけもないので、しばら
  く挑戦してみようと思っております。                                   

               こんなのができました

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