Z.考察
この実験では、r=10.0と読み取ったけれど、定規で測定したので実際は9.95≦r<10.05の範囲である。
例えば、a=5.0と読み取ったとき、実際は4.95≦a<5.05である。
このとき
において1は定数なので、変数
の範囲は、次のようになる、
2×9.952≦2r2<2×10.052
…@
4.952≦a2<5.052…A
@、Aより
よって
 このことよりcosθの値は小数以下第2位までは正しいが第3位からは誤差があるので、有効数字は2桁となる。したがって、トラックの間隔dの値も有効数字は2桁である。
実験結果からCD−ROMの値は1.58μmCD−RWの値は1.48μmであるが上記の結果から、実際値の1.6μmとよく一致していて、実験は成功しているといえる。
有効数字を3桁にあげるためには測定を1mmの10分の1まで測定する必要があるが、レーザー光にも幅があるため困難といえる。このように有効数字を1桁高めることは極めて難しいことを実感した。
この結果から、私たちが初めにたてた『CDのピットは回折格子の役割をするのではないか』という仮説は正しかったといえる。
また、はじめは角度を分度器で測定していたが、余弦の値は90°付近では1°の差が大きな差になるため、余弦定理を使い求めるほうが角度に関係なく、精度が高いことが分かる。
m=1のときより、m=2のときのほうが、理論値に近かったので、距離が長いほうが正確な値が出ることが分かった。
DVDは容量が大きくCDと構造が多少異なるためなのか凹凸の間隔が狭かった。つまり、容量が大きいとトラックの間隔が狭いことが分かった。
CD−ROM・CD−RやVIDEO−DVD・DVD−ROMといったようにCDやDVDの種類が違っても、トラックの間隔が変わらないことが分かった。
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