現代国語読解の手がかり
[1] 評論文・論説文・説明文
  評論文:事物の価値・善悪・優劣などを批評し論じた文章。
  論説文:事物の理非を論じた文章。
      *理非=道理にかなっていることとはずれていること。
  説明文:事物や出来事が「何故かくあるか」の根拠を示すことを
      目的として,論理的に言葉を連ねて内容の正確な伝達を
      目指す文章。
 (1)読解の手順
   ① すべての設問に目を通し,各設問で「何が問われているか」を
    つかむ。(おおざっぱでよい)
   ② 全文を通読し,内容のあらましをつかむ。
    * どの設問に関係ありそうか分かる部分にはメモを書く。
    * 可能ならばその場で設問に答える。
   ③ 指示語の内容を押さえ,接続語に注意して文脈をたどる。
   ④ 句と句,文と文の関係を把握し,意味段落に分ける。
   ⑤ 関連・対照・言い換え・反復に注意して,段落ごとの要旨をつかむ。
   ⑥ 筆者の主張(主題と論旨)をまとめる。
    * 主題は文頭に,論旨は文末にあることが多い。
  ★ 試験本番では時間制限のため,②~④を一度に行うときもある。
 (2)読解時の注意
   ① 要求されない限り自分の意見は押さえ,筆者の展開についていく。
   ② 出題者の立場になって,答えの根拠を文中にさがす。
   ③ 選択肢が文になっている問題では,一つの選択肢の中に正しい部分
    と誤っている部分が混じっていることがよくある。
    ⇒ だから,本文と対照しながら確認する。
   ④ 一般的には正しくても,出題文中で触れられていない選択肢は除外
    する方が安全である。
 (3)採点後の学習
   ① 文中の意味不明の語句を書き出して意味と用例を調べる。
   ② 読み書きが不明の漢字・熟語を書き出して意味と用例を調べる。
   ③ 正解できなかった設問の開設を本文と照らし合わせて読む。
 (4)普段の生活
   ① 新聞のコラム・社説・学芸欄をできるだけ読む。
    * 要旨を200字以内でまとめるとよい。
   ② 岩波などの新書(興味を持てるテーマからでよい)を読む。
[2]文学的文章
  小説・紀行文・随筆・詩歌とその鑑賞文
       * 随筆=見聞・経験・感想などを気の向くままに記した文章。
 (1)読解の手順
   ① すべての設問に目を通し,各設問で「何が問われているか」を
    つかむ(おおざっぱでよい)
   ② 全文を通読し,事件の展開や場面・人物関係を把握する。
    * どの設問に関係ありそうか分かる部分にはメモを書く。
    * 可能ならばその場で設問に答える。
   ③ 人物の言葉や行動・表情・背景描写から心情を読み取り,人物像を
    明確にする。
   ④ 事件や状況が発生した理由や経過を考える。
    * 時間経過や場面の変化に注意する。
   ⑤ 作者の表現意図を探り,全体の主題をまとめる。
  ★ 試験本番では時間制限のため,②~④を一度に行うときもある。
  ★ 詩歌と鑑賞文 ⇒ 詩歌と文の対応を確認しながら読む。
 (2)読解時の注意
   ① 設問で要求されない限り自分の意見は押さえこんで,筆者の展開に
    ついていく。
   ② 出題者の立場になって,答えの根拠を文中にさがす。
   ③ 選択肢が文になっている問題では,一つの選択肢の中に正しい部分
    と誤っている部分が混じっていることがよくある。
    ⇒ だから,本文と対照しながら確認する。
   ④ 一般的には正しくても,出題文中で触れられていない選択肢は除外
    する方が安全である。
 (3)採点後の学習
   ① 文中の意味不明の語句を書き出して意味と用例を調べる。
   ② 読み書きが不明の漢字・熟語を書き出して意味と用例を調べる。
   ③ 正解できなかった設問の開設を本文と照らし合わせて読む。
 (4)普段の生活
   ① 毎日10分,読書時間を決める。
   ② 短編から入る方がよい。
    (星新一の短編・開高健のエッセイ・北杜夫のエッセイなど)
    ⇒ 少し慣れたら明治以降の文豪の短編
     「城崎にて」「鼻」「山椒魚」「高瀬舟」「硝子戸の中」など